子どもにとっての遊びとは・・・

 遠く「遊び」を紐解くと、人類と祖先を同じくする類人猿においては、
「鬼ごっこ」や「じゃれあい」などの「遊び」の見られることが、
その野生種の生活群を観察している動物学者によって報告されています。

 人間の歴史のおいては、はやく古代エジプトで「綱引き」や「力くらべ」などで遊ぶ
ヒトのすがたが壁画に描かれています。わが国では、絵巻物はもとより、
平安時代の後白河法皇によって編まれた「梁塵秘抄」に

       「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけむ 
           遊びをせんとや生まれけむ 我が身さえこそ動(ゆる)がるれ」

とあります。また、オランダの歴史学者ホイジンガーは、その著『ホモ・ルーデンス』の中で、
「人間は遊ぶ存在である」という有名な言葉を残しています。


 さて、教育者の間では、「子どもの遊びは、学びである」といいますが、これは教育実践上、
なにかに直結した、すぐにどこかで役に立つ、といったことではありません。
子どもの遊びは千差万別です。


 乳児の場合、おかれた環境に飽きることなく働きかけようとするのが遊びです。
幼児の場合も同様で、足の発達によって自ら求める場所に出かけては、
環境に関わろうとして遊ぶ姿が見られます。
遊びとは、子どもの心を揺さぶるような多彩な経験の数々なのです。
子ども達が遊びの中で出会う体験から、驚きと喜びを感じて、そこから新しい関心がめばえ、
自ら探求していく態度につながるということです。
遊びを通して、「なぜだろう」「どうして」と、不思議に思う事象に心を寄せたり、
友達との間に葛藤を生じたりする中から、育ち学びあうことが、幼児期以降の学びや
人間性の基礎を育むことにつながっていきます。


 我々大人にとっては、子どもの遊び興じる様子から、いまこの子は
何を楽しんでいるのだろうか、と子どもの内面の充実に想像を巡らすことは、
「梁塵秘抄」同様に、非常に刺激的な知的興奮に恵まれる一瞬であるともいえるでしょう。
というのも、子どもは遊びを通して、身体的・心理的・知的に、
そして人と関わることによって社会性など、多くのものを獲得しているのです。
最新の脳科学では、手やからだを動かして遊んでいるそのときに、
子どもの脳が活性化している、ということが証明されつつあります。


 さて、このように子どもにとって、遊びが非常に大事であるにもかかわらず、
現実に遊びを保証する環境はどうでしょうか。子どもの環境は、
「三間(仲間・空間・時間)」といわれますが、これら「三間」の減少により、
子どもにとっての豊かな環境は消失し、遊びが伝承しにくい環境になっています。
あらためて見渡せば、この「三間」を保証する場所こそが
幼稚園である、といっても過言ではないでしょう。
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# by mebae-en | 2009-04-30 17:25

食育

この夏7月に県の私立幼稚園の教育研究大会が行われました。
福島めばえ幼稚園で行った公開保育の分科会のテーマは“食育”でした。

体を育てる、健康な体を作る食事は子どもたちにとってとても大事なことです。
そのためには楽しく食べる。おいしく食べること、そしてバランス良く食べる(栄養面で好き嫌いしない)ことが基本ですね。

子どもたちを観察していますと、自分でクッキングしたものはなんでも食べる。
自分で栽培したり収穫したものは苦手なものでも食べている。
それに加えて幼稚園では「なかま」という名前の魔法のふりかけがあります。

なかまからの励ましのことば・食べた!の称賛のことばにまさるふりかけはありません。
生長する姿を観察し、その変化をみんなに伝える、絵に表現する、収穫、調理して色・匂い・手触り・味を五感で確かめている姿から、食育は食べることだけでなく子どもの生活の全体に関わっていることが分かります。

おうちでも鉢植え栽培を試したり、休日などクッキングの手伝いをさせるなど積極的に食育をすすめてみませんか。
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# by mebae-en | 2008-08-25 10:11